本項の目的
身体の不調には、多かれ少なかれストレスの存在が関係しています。ストレスとは「本当はこうしたいのにできない」、という葛藤の事を言います。
その結果、自律神経ストレスの蓄積が体の回復を邪魔してしまうのです。身体の回復を考えたとき、メンタルケアは施術と同じくらい大切だと思っています。
開業以来当院では、ストレス症状の強い患者さんに対しては、心療カウンセリング技法（SAT法）をフル活用し、寄り添って参りました。
しかし、ストレス症状の現れ方は人それぞれです。ストレスが体の痛みとして現れる方には効果を安定発揮します。その一方でついつい乱暴な態度をとってしまうだとか、ネットに誹謗中傷を書き込んでしまう等、ストレスが『行動として出てしまう傾向』のかたの場合、しばらくするとほぼ全員に逆効果！が生じてしまい、長年苦慮してきました。
ストレス症状の強度には、Ⅰ適応障害 ⇨ Ⅱうつ病 ⇨ Ⅲパニック障害という段階があり、もちろん多くの方はそこまで至らない“未病”のような状態です。それが、例えば依存症や迷惑行為など、ストレスが行動として表に現れやすいタイプの方の場合、整骨院の業務範囲では、どうしても途中から必ず無理が生じるのです。結果、その方のためにはならなかった。という苦い経験を、お恥ずかしながら今まで何度も繰り返してきました。
良かれと思い、長年気持ちに寄り添う施術スタイルを取ってきましたが、一定数の方にはむしろ逆効果！？。目の前の方全員を抱え込むのは良くない、ということに１０年かけて気づきました。
当方の力不足で、身体機能は治っても、メンタルケアまで手が回らなかった方々には、今でも心苦しい気持ちを感じています。
ここでは、最も即効性と確実性を持った、ご自分で出来る 医学的ストレスケアの方法をお伝えすることで、当院が終盤うまく対応できなかった来院者さまや、不調を抱える方のアフターフォローとなるよう情報提供に努めて参ります。
ストレスチェック
□何をしても楽しくない。
□何に対しても興味がわかない。
□朝起きると不安に襲われる。
□人との会話に集中できない
□悪い方にばかり考えてしまう
□イライラ感がつのる
□消えてなくなりたいと感じる
１つでも当てはまればストレスサインです。いかがでしょうか？
ストレスと症状
さらにストレスの症状としての現れ方には、人により大きく３つのタイプがあります。
①幻覚が見える！被害妄想系
⇨精神症状タイプ
②やめられない！依存症系
⇨行動症状タイプ
そして、
③体がつらい！不眠！心身症系
⇨身体症状タイプ
ストレスが臨界突破した場合、統合失調症に代表される症状が精神の問題として現れるタイプの人もいれば、アルコール依存症や過食症、リストカットのように症状が行動の問題として現れるタイプの方もいます。
そして一方、首がいたい腰がつらいなど、ストレス症状が身体の緊張に現れるタイプの方が最も多い印象です。なぜなら、整骨院等を必要としてくださる方々は、実はこのようにストレスが身体のハリや痛みとして影響しやすい側面を、お持ちの方が多いと推測できるからです。だからこそ、お身体へのメンテナンス意識も高く、施術を通して心身のバランスが調整されやすいため、治療院をご自身の生活ルーティンに入れて下さっているのです。※施術と相性が良い。
※精神症状：統合失調症など専門医療機関でないと対応できないため、以降除外して考えています。
【オススメの病院選び！】
①精神症状タイプ・・・精神科
②行動症状タイプ・・・心療内科
③身体症状タイプ・・・整骨院 / マッサージ院etc..
お詫び
当院では、稀にですが施術を途中でお断りする場合があります。心苦しいのですが、当院が責任を持って対応できるのは最終的に “③身体症状タイプ” の方だけになります。
しかし例えば、
毎回愚痴やイライラを全部吐き出さないと気がすまない方
Google口コミ投稿にお店の不満を書かないと気が済まない方
ストレスを行動で発散する傾向の強い方、
そんな方は、“②行動症状タイプ” に該当します。
本来そのつらさの根っこの部分は心療内科の範疇であり、整骨院では後々、力不足なのです。
※もちろんお身体の症状回復までは責任を持って対応。
なぜなら、求めるものが施術による体の回復ではなく行動による発散のため、いずれ施術だけでは満たされず、逆に辛くなる可能性が高いからです。そして、しばらくすると治療者側への暴言や試すような言動が多くなるのも特徴です。※看護師業界あるある
しかし本当は、この段階になると当方の施術ではなく、ご自身の我慢されている行動を思う存分されたり、専門医による治療（投薬、認知行動療法、カウンセリング）の方が断然有効です。
所詮、施術しながらの“ながらカウンセリング” では打率の維持は困難。当院の施術の至らなさで、不満を持たれた方も多くいらっしゃると思います。しかし、是非こんな未熟者は一笑に付して頂き、ご自身に合った診療科の選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。
ただ、ストレスという蓄積された重荷が消えると、本当頭がクリアになり、余計なことが気にならなくなります。まずは、その具体的方法を順次お伝えすることで、できる限りのアフターフォローとさせて頂ければ幸いです。
